Interview

生の声、生の反応が常にわかる。UXデザイナーには幸せな環境です。

林田 智樹

UX/UI Designer

UX/UIデザインチームの仕事は、サービスを使ってくれている中高生や塾の方が、「どんなところに困っているんだろう」「どんな機能があったら嬉しいんだろう」と考えて、それをかたちにしていくこと。そのために、インタビューをおこなったり、実際に使っているところを見に行ったり、データを読み解いたり、様々な方法を駆使してユーザーを理解し、課題を解決していく努力をしています。

現場を見ることが何より大切

ユーザーである生徒が熱狂する、ワクワクするプロダクトを作るためには、やはり現場を見ることが何よりも大切だと考えています。atama plusでは研究開発拠点として塾を運営しているんです。そこで中高生に実際にプロダクトを使ってもらいながら、ユーザーがどこで喜んでいるのか、どこで困っているのかという反応を見ることができます。みんなで気付き、改善のサイクルを回せるのはUXデザイナーとしてとても幸せな環境です。

atama plusでデザインに取り組んでいて特に難しいと感じる部分は、ユーザーが求めていることと、ユーザーにとって本当に必要なものが違うことがあること。テストの点をあげたい!というときに、生徒は演習問題を繰り返しやろうとする。でも果たしてそれで本当に学力が身についたことになるのだろうか?

UXデザイナーとしては、問題の本質を考え、どのような解決策が最適かを考え、ユーザーにどう届けるのか、包括的に考える必要があります。そのために、デザイナーの一人よがりではなく、エンジニアやビジネスサイドと一緒に考えていくことが大切だと思っています。

サービス全体でユーザーを熱狂させる

atama plusのUX/UIでデザインするものはアプリだけに限りません。例えば以前、アプリ内のコンテンツにある講義動画の内容が生徒になかなか定着しない、という課題がありました。やはりただ動画を見るだけでは飽きてしまう子もいるので、その場で内容を理解し定着までさせるというのは難しいんですね。自然と動画に集中できるような環境を作りたいな、と考えた時に、メモを取ることを促す「何か」を用意したらどうかと仮説を立てました。そうすれば動画を集中して見ることができ、後からの振り返りもしやすいかなと。。そこで、塾の先生にヒアリングしたり、”ノートの取り方”的な本を片っ端から読み漁ったり、伸びてる子のノートを借りてきたりと、ひたすら研究して、最終的にメモが取りやすいように設計したオリジナルのバインダーを作成したんです。今ではatama+を使い始める生徒全員に配っています。

その他、カスタマーサクセスのメンバーと塾のコミュニケーションプロセスの設計にもデザイナーとして関与しています。プロダクト外のものも含め、サービス全体としてユーザーを熱狂させるにはどうしたらよいか?ということをいつも考えています。

徹底して振り返って改善すること、なんでも言い合えるオープンさが組織の強み

新卒で入社したリクルートからatama plusに転職したのは、「教育」に興味があったということとチャレンジングな環境があったから。教育系サービスは様々なものがリリースされていますが、atama plusの取り組みは、基礎学力を上げるという教育のど真ん中の部分に取り組んでいるのが挑戦的で面白いと思いました。

入社してみて驚いたのは、自分たちの行動を徹底して振り返って改善することと、なんでも言い合えるオープンさです。
週に一度その週あった良いこと悪いことを何でも言い合い、改善につなげていこうというレトロスペクティブ(振り返り)の場があります。うまくいった点を共有したり、仕事を進めるうえで改善できそうなことを主に議論しているのですが、そこで「会議中眠くて困った」という意見が出てきたことがありました。普通は「何を言っているんだ」って思われますよね(笑)。でも、その時は「確かに今週はミーティングが多かったから」とか「タスクの割り振りが●●さんに偏っていたかもしれない」とか、真面目に原因を考えて解決に取り組んだんです。普通だったら、個人が抱えている小さな問題として片付けられてしまうことでもチームの課題として捉え、改善していこうとするのはとても良いことだし、何か悪いことがあっても誰かのせいにしない文化がある。組織全体としてそれが自然にできていることはすごいことだと思います。

僕の座右の銘は、「水は低きに流れ、人は易きに流れる」。説教っぽい話ではなくて、水が高いところから低いところに流れるのは当たり前ですよね。人間も、自然な流れで行動をしていると思うんです。人が何かを行うとき、例えば周りの人が「頑張ってるなぁ」と思ったとしても、その人にとってはそれが「自然」な状態なんだと思うんですね。だから、誰かの行動を変えたいとき、「お前も頑張れ」では人は動きません。UXデザイナーとしては人々の心の等高線を読み解き、どうそれを変化させるかを考えないといけないと思います。「自然にできる」状態にいかに持ち込むか。いつもそれを念頭においてデザインすることを、自分のスタンスとして大事にしています。

INTERVIEW, WRITING:
斉藤あきこ
PHOTO:
橋本直貴